普段ランニング練はしない(マラソンもしない)が、毎年3kmのタイムトライアルがあり、今年も4分/kmを維持するのが目標という、50歳男性ランナーのYoshさんのフォーム分析をしました。
普段あまり走らないとは思えないほど、3分/kmと速い走行でもフォームの崩れはなく、多くの指標において大学の陸上部に近い指標パフォーマンスを示していました。
左右差などのフォームの癖は少ない方ですが次ような特徴が観測されました。
着地衝撃による骨盤ドロップが大きく、そのための上半身の左右の横振れが少し見られる。
左側の着地時の骨盤ドロップがより大きいので、重心バランスを取るため左腕を横に広げて振り、全体的に上体が右側へ傾く特徴がある。
左膝が(右より)伸びた状態で着地するため、左足が弱いがカカト着地になっている(右はフラット着地)。
かつ、左膝の屈曲変化が右より強いため、強い蹴りとなり身体の上下動の変動が右側の着地より大きい。
1.走力パフォーマンスの概要
計測時のランニングスピードが3分/kmと速いが、フォームの崩れは無くバランスが取れている。
50歳の年齢としては優れていると思われます。
計測時の速度が3分/kmとかなり速いので、速度を考慮した統計分析をして他ランナーさんとのフォームを比較して分析しました。(今回初めてこの評価法を導入しました)
チャートによるパフォーマンスパランス評価
- ストライド:若干長く(優)
- 接地時間 :若干短く(優)
- 空走期間 :若干長い(優)
- 身体上下動:標準的
- ピッチ :標準よりやや少ないが、大学陸上の中長距離選手レベルで悪くない
- 膝の高さ :左大腿の上がる高さが少し標準より低いが、右は標準
- 着地 :左足が少しかかと着地、右足はフラット着地
フォーム指標をより詳しく他ランナーと比較
- 速度はストライドとピッチの掛け算ですが、ストライドがやや優位となっています。
- それは、膝が前方へ高く上がり(大腿前方振り角度やや大きい)、空走期間が長い・短い着地期間であることから、着地での地面の反発力がうまく使えているためと推定されます。
- 身体上下動が若干大きいですが、問題はありません。