マラソン

分析:テーマ編

スピードと着地時間

着地のとき、足で地面を蹴って上方や前に進む推進力を得ていますが、地面との接地時間GCT(Ground Contact Time)は短い方が、大きな力を得られます。ここでは、種目を通して接地時間とピッチなどの関係を調べてみました。 Summary スピードが速い種目の方が、接地時間が短い傾向がある。 マラソンランナーの走力・スピードにばらつきがあるため、スピードと接地時間との関係性も幅を持つが、速度が速くなると接地時間は約140msec前後に収束する マラソンでは、 スピードと接地時間 グラフ1から、マラソン走から短距離走と速度が上がるに連れて、接地時間GCTは短くなっています。マラソンのグループとそれ以外では乗っている関係曲線は異なっています。 補足:マラソンが一般市民ランナー中心(一部プロ選手)のデータであるのに対し、短中長距離走は現役の大学陸上選手であり、走力がある程度の範囲にまとまっているため、グルーピングすることで集団差として出ている可能性も高い。現役プロのマラソン選手を多く評価してみたいところです。 マラソンはランナーのレベルに幅があるため、同じスピードでもGTCに幅がありま...
分析:ランナー編

0-7-1-Ogur Mara.(PB 2:06) M Age29

7:Marathon Male Age 29 fullPB 2:06 Ogur トップレベルのマラソン選手のジョギングペースのフォーム。真下にフォア気味のフラット着地、着地時間が短く、滞空時間が長いので、地面の反発力が使えている。肘が後に良く振れて、全身が力みのない綺麗なフォーム。左脚の蹴りの方が右脚より大きいという左右差が見られる。 クリックで動画再生、停止は画像の外をクリック <注釈>撮影条件が標準と異なります。野外で手持ちカメラでランナーと並走して撮影した画像です。また、体に専用マーカも付いてないため、データの精度がやや落ちます。 速度1歩時間着地時間/1歩期間 1. 身体上下動 上下動は10cmと大きい着地での身体の沈みは、右脚着地の方が沈んでいる。 2. 速度 ランナーに並走して撮影した画像のため、速度の計測はできていない。着地の足と地面の動きから推測した速度で、一定値としている。ピッチが180なのに、ゆったりしたフォームとなっているのは、着地時間(GCT)が短く、滞空時間が長いため。 4. 左肩(頭基準)の上下動 左脚着地で左肩が下がるが、腕の前、後振りでそれほど肩が上がっ...
お知らせ

D0-7 マラソン選手 フルPB 2:06 男29歳

7:Marathon Male Age 29 fullPB 2:06 Ogur トップレベルのマラソン選手のジョギングペースのフォーム。真下にフォア気味のフラット着地、着地時間が短く、滞空時間が長いので、地面の反発力が使えている。肘が後に良く振れて、全身が力みのない綺麗なフォーム。左脚の蹴りの方が右脚より大きいという左右差が見られる。 クリックで動画再生、停止は画像の外をクリック <注釈>撮影条件が標準と異なります。野外で手持ちカメラでランナーと並走して撮影した画像です。また、体に専用マーカも付いてないため、データの精度がやや落ちます。 速度1歩時間着地時間/1歩期間 1. 身体上下動 上下動は10cmと大きい着地での身体の沈みは、右脚着地の方が沈んでいる。 2. 速度 ランナーに並走して撮影した画像のため、速度の計測はできていない。着地の足と地面の動きから推測した速度で、一定値としている。ピッチが180なのに、ゆったりしたフォームとなっているのは、着地時間(GCT)が短く、滞空時間が長いため。 4. 左肩(頭基準)の上下動 左脚着地で左肩が下がるが、腕の前、後振りでそれほど肩が上がっ...
分析:ランナー編

サブ3ランナーのフォーム解析結果

今回は、40代前半のサブ3の市民ランナーさん(B20221111-no)の解析を行いました。 本人は、ご自分のフォームについて周りからちょっとおかしいと言われたことがあり、気になっていたこともあって、フォーム解析を申し込まれました。月間走行距離は、300〜400kmと多く、サブ3と極めて速く優れた走力のランナーさんです。 なお、今回は側面のみの解析コースを選択されたので、身体の左右差その他多くが分からないのですが、今回のフォームの特徴は、横からでもその原因がわかってきました。 フォームの特徴は、頭含め上体の前傾姿勢が強く、重心の真下付近に着地し、膝の屈曲も非常に少ないことが、高速ピッチ(240)での走りを可能にしてました。着地ブレーキの影響を受けにくい走りであることと、地面を後方に脚を蹴る際に、腕を前に大きく振ることで推進力を稼いでいるようです。 ただし、高ピッチを優先するフォームとなっているため、必ずしも省エネのフォームとは言えないようです。もっと速く走るにはストライドを伸ばす走り方と、伴って省エネのフォームを工夫することで、パフォーマンスはまだまだ上がると思います。以上詳しくは、N...
分析:ランナー編

マラソン市民ランナーのフォーム解析結果追加

フルマラソン以上を走るシニアの一般ランナー様ですが、綺麗なフォームをして居ました。(データ B20221023-mi.csvを選択し決定を押す) ぱっと見たところは、かかと着地が気になるかも知れませんが、超長距離を走るには着地衝撃をいろんな手段で分散させた方が故障しにくいとも言えるので私としては、一概に悪いとは言えないと思います。(シューズのかかとの減りが早いデメリットは確かですが。) ビデオはもちろんアニメーション化しても分からないことが、数値評価(グラフなど)で明らかになってますので、興味のある方は観てください。解析で分かったことの一部を紹介します。 腰の回転量が肩の回転より大きい(初めてのケースでした)。また、腰が脚の振りに先行して回転するのが一般的ですが、そのタイミングがかなり早いので、骨盤の回転を大事にした走りになって居ます。(グラフから読み取れますが、説明しないと難しいかもです) 身体の上下動が大きめですが、第一の理由は、着地で膝の屈曲が大きく、後脚で地面を蹴る走りになって居ます。太腿とふくらはぎを使う走り方になっています。しかし、筋持久力が優れていれば、衝撃が少ないので悪...
お知らせ

やっと、スマホの動画でランニングのモーションキャプチャーが出来ました。

ご無沙汰でした。エンジニア・スタッフ、かつ代表のヒデです! コロナ禍で、ご本人やご家族で罹患されたりした方にはお見舞い申し上げます。特に、医療従事者の方には心より感謝いたします。 今回、長ーい自粛期間を使い、課題だったデータ処理の簡易化・精度向上に取り組んで来ました。また、自分は足が遅いし、フォームも悪いし、しかも、恥ずかしながらフォームがわからなかったので、ずーっと模索してきました。 そして、あるきっかけから正しいフォームへのヒントが得られ、そこからフォーム改善の試行錯誤に取り組みつつ、自分で動きを体感しては、アニメーションの3次元骨格モデルの構築と計算とソフトの改良を続けてきました。 そして10月に特許の出願も終えて、この技術を使ってのランニング評価のサービスを11月から再開することになりました。よろしくお願いします。