0-12-1-Ando Mara.(PB 3:06) F Age53

分析:ランナー編

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概要

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  • 高ピッチで速いランニングだが、ストライド幅はほぼ標準
  • 身体の上下動は、左脚の蹴りの時が高い特徴がある
  • 理由は、左脚が離地する際の膝が右よりも伸びているため(左の着地時間も伸びている
  • 右膝の痛むため力を入れない(曲げない)ような動作となっている可能性が高いです。
    (また、痛は取れてもクセとして固定される場合があります)
  • 一方、左右の脚の角度変化(振り方)プロファイルは良く似ている(見た目には左右差が少ない)。
  • 上体はやや強めの前傾で、骨盤ドロップが少しあるが、身体の横揺れはかなり少なく、着地衝撃での膝のブレもなく、比較的はっきりした2軸走行。
  • 着地動作は、直前に足が高い位置から下がる軌道でフラット着地プロネーションも良つま先も前方を向いている。
  • 腕振りは、肘が体側より前方に大きく出て振り幅が大きい。
  • 上腕は後方への引きは大きいが、背中側への周り込みがほとんど無いので(肘が横に広がったまま)、肩甲骨の内転が小さい。肩甲骨の動きが悪いと推定されます。
  • 肩の回転は標準的で良。
  • 腰の回転は他ランナーよりも大きめ(問題ある程度ではないが)
    (肘が横に広がったままの腕振りは回転トルクが大きいので、肩を通して上体を回転させる力は強くなっていて、その分を腰の回転を大きくして補償している可能性がある。

主な指標から見たフォームの特徴

一般的指標コメント   数値    参照 
スピード PBの速度よりかなり速い
速度変化の特徴は読めなかった
18.1km/h(3’19”/km)speedグラフ
ストライド mm 
(身長比%)
標準1302
( 81.9% )
ランナー比較
ピッチ 歩/分多い232ランナー比較
身体上下動 mm (身長比%)左右差あり
左脚キック時が高い
66 (4.2%)詳細は身体上下動
滞空時間(空走期間/1歩 %)標準47.4ランナー比較
  上体姿勢        コメント    数値・結果  備考 
上体の前傾やや強めの前傾頭・胸・腹・腰
7・8・9・9
アニメ参照
上体横揺れ偏り   0度
揺れ幅 1.5度
骨盤ドロップドロップあるが小さい
(標準:男5°未満 女7°未満)
3度
骨盤の回転標準11度
肩の回転標準20度

肩と腰の回転

肩の回転
マラソンの他ランナー(0印)のほぼ中心値。

左図)肩の回転  右図)肩の角度振幅の他ランナーとの比較
点は実測、実線は左右の側が同等の動きだとするモデルで求めた角度変化推移

腰(Hip)の回転
腰の左右のマーカーが同等の動きをする場合のモデルとして求めた角度変位が、左着地の後半で実測とずれていた。これは、左脚が右脚より長く接地しているため、骨盤の動きもそれに引きずられて変化しているため。
他のマラソンランナーの腰の回転の中では最も振幅が大きい

左図)腰の回転  右図)腰の角度振幅の他ランナーとの比較
点は実測、実線は左右の側が同等の動きだとするモデルで求めた角度変化推移

着地

         コメント        数値・結果    備考 
着地足タイプ両足フラット
プロネーションニュートラル
着地時足向き前方
膝の瞬間的なブレなし
GCT msec左右差あり
(右膝の痛み起因か)
左 150 右 122
走法2軸

脚の振り

脚の振り特徴や変化点2024備考
大腿の前後振り
最大角
振り幅大きく
左右差無し
前方:左 -53度 右 -54度
後方:左 26度 右 26度
下腿の前後振り
最大角
左右差少前方:左 -8度 右 -12度
後方:左 114度 右 112度
接地時瞬間の角度左右差ややあり膝  左 29度 右 35度
大腿 左 -33度 右 -29度
下腿 左  -3度 右 6度
離地時の角度
着地中の膝屈曲ピーク角左 49度 右 46度
大腿の回旋・内外転前方で大腿がやや内旋(内転)前方内旋6度
走法2軸

大腿の前方振り上げ角(膝の上がり具合)

足の着地の際、足が上から空き缶を潰すような軌道を描いている。
大腿の前方振りの最大角は他ランナーと比較すると(図ではマイナス側ほど大きい角度)、標準的ではあるが、膝を十分高く上げられている。

大腿(左図)と下腿(右図)の角度変化

大腿と下腿の角度グラフの変化パターンから見ると、左右はほぼ重なっていて差は少ない。
次に示す膝の角度変化にして初めて差が見えてくる。

身体上下動の左右差と膝の屈曲角の特徴

頭(上体)上下動の変動(図の左)をみると、左脚の蹴りの時の方が右よりも高く跳ぶ特徴①が観察された。この原因は次の2点から説明される。
右図の膝の屈伸角度の変動をみると、着地期間に着地衝撃を緩和するために膝は一旦曲がり、極大値(Knee Flexing Peak)を経て、再び膝は伸展して足が離陸する。
その度合いが、赤線の左膝②で山谷が大きい。
さらに着地期間GCTは左側③が長い(左155msと右122ms)。

骨盤ドロップと身体の傾きと着地位置

腰のマーカーの測定①から、遊脚側に骨盤が傾く現象②が観測されています。
一般的には遊脚が下降すると上体が反対側に自然と傾く場合③が多いのですが、骨盤下降が3度と小さいためか、上体の横揺れ③はかなり少ない方です。

腕振り

 特徴や変化点  数値・結果 備考
上腕の振り:
(前方後方向)
上腕が体側より前方
振り幅大
 左:前 -20度 後65度 
 右:前 -20度 後70度 
アニメ
前腕の振り
(肘の曲げ角度)
前方へ腕が伸びる左75度  96度
右57度 102度
アニメ
肘の横広がり横広げたままで固定化されてる左 30度
右 25度
アニメ
肘(上腕)の後方背中側への回り込み肩甲骨の動き(内転)小ほとんど無いアニメ
  • 腕振りは、肘が体側より前方に大きく出て振り幅が大きい。
  • 上腕は後方への引きは大きいが、背中側への周り込みがほとんど無いので(肘が横に広がったまま)、肩甲骨の内転が小さい。肩甲骨の動きが悪いと推定されます。
左アニメ)上腕が体側の前に出る  中アニメ)上腕が

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