Jump Festival跳躍の公認競技会で3Dキャプチャー

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2022年10月22日(土)の秋晴れの青い空と山に囲まれた美しく清々しい景色と気候の中、三重県伊勢神宮に隣接したでっかい三重陸上競技場を占有して、陸上の跳躍4種目の公認競技会が開催され、子供向けイベントから、学生さん、トップアスリートまでが大勢参加されました。

どんな大会

この大会は、リオ・東京オリンピック走り高跳び代表の衛藤昂さんと奥様の中野瞳さん(幅跳び)を中心に立ち上げた企画運営団体 Jump Festivalが主催し、跳躍競技の面白さを一般市民の方へも浸透させて、競技を盛り上げることを目的に設立されました。今回が昨年に続き第2回目のイベントで、高跳び、幅跳び、3段跳び、棒高跳びの4種目の選手権と記録会、及び青少年へのJump教室から構成されていました。また、11月には神戸で街中でJump競技のお祭り的な催しを開催するとのことです。

リアルビジョンは跳躍競技へも対象種目を広げます

リアルビジョンスポーツは、ランニングの3Dモーションキャプチャーを市民レベルで普及させ、多くの人のフォームの悩みを減らすことがミッションにしています。今回は、その競技範囲をさらに広げ、キャプチャー技術としては難易度がはるかに高い走り高跳びのキャプチャーにもチャレンジします。
そして、機会を得て本格的な大会で実際の試合中の跳躍を3Dキャプチャーする事になりました。依頼を快諾していただいた衛藤さん、中野さん、審判長に心より感謝申し上げます。

早朝から準備

さて、我々3人が10月22日(土曜)朝7時半ごろ競技会場に到着すると、中野さんから思いがけずも正式なPress証のビブスや専用の控え室まで用意してもらってて、大感激。3人ともテンションがギューンと跳ね上がりました。

衛藤さん、中野さんに挨拶し、早速競技エリアのチェックを行い、競技エリアの種々の物体の寸法や走る動線との兼ね合いで、選手と干渉しないようカメラ設置位置の検討を詳細にしました。決めた配置は地面にマークを貼って、一旦競技開催時間まで待機します。
子供向けの講習会や、選手による競技を観戦したり、今後のことを兼ねて幅跳びの競技をじっくりと観察し、実際にテスト撮影したりして、カメラ配置を頭の中で組み立てたり、仮想検討を行いました。
本当は幅跳びも撮影と3Dキャプチャーをしたいのですが、今回は時間の都合で諦め、高跳びに専念することにしていました。

幅跳び

私自身は陸上選手でもなかったので、これほど試合を直近で観ることは無いため(主審の次に近いぐらいの位置)、選手が各々の歩幅に応じたマーカーを地面に貼ることも初めて知ったり、助走から跳躍までのその息遣いや気持ちまでこちらに伝わる気がしました。とにかく、迫力もさることながら、細かな試合進行の運営の様子など何から何まで私には目新しく、非常に興味深く、とにかく楽しかったです。

高跳びの撮影は楽しかった

14時からは、高跳びのトップ選手12名による競技の撮影を開始し、終了後に、事前にお願いしたトップ選手4名と衛藤さんに、肩と腰にテープのマーカーを貼らせてもらい、跳躍のデモンストレーション撮影をお願いしました。撮影は、iPhone2台、iPad4台の計6台で、選手や審判の動線に支障ない位置に設置しました。ちなみに、この設置から撮影中も、審判団の気遣いや配慮を多々感じ、感謝でいっぱいでした。ありがとうございました!

この日の最高跳躍記録は2m14でした。本番の公式の試合中にカメラを間近に、しかも6台も設置して撮影したのは、国内ではNHKなど含めても初めてではないかと思います。通常、試合の最中にカメラが間近に多数設置されることは、選手への圧迫感などから許されないそうです。そんな貴重な瞬間に立ち会えて、ちょっとした感慨がありました。

また、周りの観戦者はもちろん、ライバル関係の選手同士が互いに相手の跳躍を激励したり、失敗するとため息をついたりと、本番の厳しい競技とは異なり、互いを励まし、讃える雰囲気があり、その空気感の中で自分も選手らと共感しちょっと幸せな心持ちになりました。

最後の測定用のデモンストレーション撮影では、バーの高さを下げて(といっても190cmですが)、トップレベルの選手5人が伸び伸びと綺麗なフォームで跳躍する様子を、しっかりと撮影することができました。側で見ていても、彼らが心から気持ちよく跳んでいるのがよく分かりました。
その中でもオリンピック代表の衛藤さんの跳躍は、他を圧倒する余裕でダントツに綺麗な飛び方でした(当たり前なのかもしれませんが、本当に驚きました)。それが、肉眼でもはっきりと感じられました。他の選手の跳び方も分析することで、そこらへんの秘密がだんだんと分かってくると思うと、ワクワクします。

写真は、この日の1位の勝田 将選手の2m14を1回目でクリアした際の跳躍です。

今後の意気込み

高跳びの3D分析や3Dアニメーション化は自分の知る限り、日本では初なので、難しくてもやりがいのあるテーマです。3Dにする事で、選手やコーチ自身も気づかないことが分かったり、理屈の裏付けが取れたりでき、選手の皆さんから面白い、役に立つと言ってもらえるのが目標です。

実際、今回選手やスタッフも、我々の3Dキャプチャーに大いに興味をもち、期待していることも、話も聞き直接数人と話しても関心の高さを感じたのも収穫でした。

最後に、今回のイベント誘って頂き、裏で関係者への根回しなど多大の配慮を頂いた衛藤さんや審判長の暖かい支援と、選手、スタッフ、関係者に皆さんに深く感謝いたします。

できるだけ早く結果を出して行くように、これからが我々の本番、頑張ります。

右から2人目がオリンピアの衛藤さんと、リアルビジョンスポーツスタッフ
右より阿部、(衛藤さんを飛ばし)、刈田、柳下

柳下、刈田、衛藤さん、阿部

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