最近聞くようになったFAT ADAPTATIONとは?

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スタッフのひでしです。

今日の話題は、社長の阿部と私の共通ではまっているスポーツであるトレイルランニングに役立つ「FAT ADAPTATION」です。
先日、セミナーを聞いてきましたのでご紹介いたします。


セミナー講師は、株式会社ロータス代表でアルトラ日本総代理店の代表の福地孝氏。各地で普及のためのセミナーを開催されていますので、機会があれば是非直接聴講されるのがいいと思います。
そして、今回企画してくれたのは、弊社立ち上げに際しお世話になっている「仲野整体東京青山の姿勢治療家」の仲野孝明先生です。聴講者もサハラマラソン250kmなどGrate Race系を完走されてる普通じゃないメンバーが殆どという状況でしたが、懇親会含めてとても興味深い話を沢山聞きました。
 
 

Fat Adaptationとは?

脂質代謝を高めて脂質をエネルギーに変えやすい身体つくることにより、長時間の持久系のスポーツで、より少ない糖質の補給でパフォーマンスを出すというものです。これは、サッカーの長友選手も取り入れている最近ホットな話題です。
 
 
 

なぜ、このような考えが必要か

走ることに関しては、心肺能力や脚力と省エネで走れるフォームが重要です。加えて10時間以上の長時間のレースの場合、途中のエネルギー補給も重要となります。トップ選手達ですらレース途中で胃腸の不調を起こしエネルギーが枯渇しリタイヤすることも良く聞く話だからです。

一般に固形物の補給食は消化に時間が掛かるため、比較的吸収がよく即効性のブドウ糖とデキストリンからなるジェルがよく推奨されます。実際会って話を聞いたトップ選手は、レースはジェルだけですという事を聞きましたし、ジェルメーカさんからはエネルギー源としてのジェルと電解質でレースは走りきれると言っておりました。
 
私個人の場合で当てはめると、170km、45時間のトレイルレースに必要なカロリーからジェルは90個必要となります。これは、重量4kg、価格5万円にもなり、あまりにも現実的ではありません。もし持てたとしても、90個を食べきる自信はありません。
 
糖質以外に脂質もエネルギー源となることは知っていましたが、脂質代謝の高い身体にすると摂取する糖質が少なくて済むという方法があるというのは朗報でした。加えて、無理に大量に食べなくても済むのは、レース後半での胃腸トラブルリスクが減り、単純に荷物も減りいいことだらけです。
 
ということで、このセミナーへの期待が高まりました!
 
 

具体的にどうすればいいのか?

聴講した方法論のエッセンスをまとめると下記のようになります。

普段から食事における脂質の割合が多い人は、糖質中心の食事の人よりも運動時の脂質燃焼効率が非常に高いという実験データがある。LSDからVO2max付近までの有酸素運動の負荷の範囲なら、同じ強度の運動がかなり少ない糖質量で続けられる。

脂質代謝効率の良い体に変えるためには、普段の食生活で炭水化物を摂らない時間、いわゆる絶食時間を意図的に長く作る事で実現できる。この絶食=インスリンが分泌されない時間をとりコントロールすることがFat Adaptationの考え方。

具体的なやり方

  • レース4ヶ月前からFat ADAPTATIONを行う。
  • 1日で10ー15時間絶食の時間を作る。(例えば、夜9時に食べて翌日の朝食は抜く)
  • その朝にLSDをすると効果的。
  • 一定の期間継続。
  • 総食事量は2/3にしなくてもいい。
  • 食事は糖質を減らし、食事の3割を脂質にする方が効果ある。
  • 中鎖脂肪酸(MCT)など体に良い脂質を積極的に摂る。
  • 脂質はエネルギーに変わるのに3時間かかる。
  • 脂質は、分解にもエネルギーが消費されるため運動のエネルギーとしては6kcal/g)。
 

感想

セミナーでは、専門的なグラフや面やいろんな関連する事例を挙げてわかりやくす説明してくれました。成る程と思うところ多々あり刺激的でした。加えて根が理系なので、この理屈の裏にある運動生理学的なところをもっと詳しく知りたなりました。
それについても別途報告予定です。
 
講演してくれた福地孝様、セミナーと懇親会を開催してくれた仲野孝明先生ありがとうございました!
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