着地のとき、足で地面を蹴って上方や前に進む推進力を得ていますが、地面との接地時間GCT(Ground Contact Time)は短い方が、大きな力を得られます。ここでは、種目を通して接地時間とピッチなどの関係を調べてみました。
Summary
スピードと接地時間
グラフ1から、マラソン走から短距離走と速度が上がるに連れて、接地時間GCTは短くなっています。
マラソンのグループとそれ以外では乗っている関係曲線は異なっています。
補足:
マラソンが一般市民ランナー中心(一部プロ選手)のデータであるのに対し、短中長距離走は現役の大学陸上選手であり、走力がある程度の範囲にまとまっているため、グルーピングすることで集団差として出ている可能性も高い。
現役プロのマラソン選手を多く評価してみたいところです。
マラソンはランナーのレベルに幅があるため、同じスピードでもGTCに幅があります。
しかし、その中でもスピードが速いランナーでは、GTCが140msec前後に収束しています。
そして、この限界のGCTは陸上の長距離選手よりも短い値まで行っています。
一方、中・短距離になると、スピードが上がるにつれてGCTは短くなっていってますが、時速30kmを越えるとGCTの減少は限界に近づいています(あくまでも保有する集団データの範囲)
スピードと着地時間比率
グラフ1で、マラソンで20kmを越えるスピードの速いランナー(実際は測定の撮影時)GTCが、長距離の現役陸上選手よりも短くなっているのが、単純には説明がつかない結果でした。
ピードの速いマラソン選手は、ピッチが200を超えており、市民ランナーがフルマラソンを走るには多すぎるピッチ数であり、無理をしている可能性もありました。そこで、ピッチとGCT両方を考慮して関係を調べました。実際には、一歩当たり(ストライド)の間の接地時間の比率%としてスピードとの関係を比較したものがグラフ2です。
次は、速度はピッチとも関係するので、GCTとピッチの関係をグラフ2に示します。
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